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ワクワク感から高専・大学へ進学。これまでの出会いやチャレンジが、将来の道しるべに

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富山高専の国際ビジネス学科を卒業し、金沢大学の融合学域 先導学類に在学中の春本真那さん。カナダ留学や学生会副会長の経験を経て、現在は「人に感動を与える仕事に就きたい」という夢に向かって就職活動中です。そんな春本さんを突き動かす原動力を伺いました。

「やりたいこと」が追究できる環境

―富山高専に進学したきっかけを教えてください。

中学の進路選択の時間に、自分でいろいろな学校を調べる機会があって、そこで高専を見つけました。公立の高校は大学進学のために勉強するイメージが強く、なんとなく自分には合わない気がしていました。

それに対して高専は、最初から学ぶことがしっかり決まっていて、自分の興味や関心を深めながら、専門的な知識が得られます。特に、国際ビジネス学科はビジネスを学べる場所で、「これは絶対に将来の自分の役に立つ」と感じました。高専への進学は少数派でしたが、私は不安よりワクワクのほうが圧倒的に大きかったですね。

入試前に先生との面談ができたことも大きかったと思います。大学編入を最初から考えていたので、進学実績を確認できたこと。また、英語に加えて韓国語・ロシア語・中国語から一つ選んで5年間学べる語学環境も魅力でした。学校説明会でいらっしゃった高専の先生が他校の先生と比べてひときわ個性的で、お話が面白かったのも、印象に残っています。

―高専に入学してみて、どんな印象を持ちましたか。

最初に先生から「ここでは、受け身ではなく、自分で学びのチャンスをつかみにいかないといけないよ」と言われたことが、すごく印象に残っています。先生方は冷たいわけじゃなくて、むしろ親切に関わってくださります。でも、自主的に動くことを前提にした環境なのだと最初に実感しました。周りの友達も、自分のやりたいことがはっきりしている人が多く、良い刺激を受けられそうだと感じました。

―高専での研究内容を教えてください。

4年生のとき、経営学を専門とする宮重先生の「経営組織論」の授業を受けたのがきっかけで、組織を動かすマネージャーの役割に強く興味を持ちました。その流れで宮重先生のゼミに入り、「パフォーマンス・マネジメントを効果的に機能させるマネージャーの育成」をテーマに研究しました。

そもそも、最初に興味を持ったのは人事評価の制度でした。調べていくうちに「評価して終わりではなく、そこから人材育成につなげる方法がある」と知りました。となれば、人材育成において最重要な役割はマネージャーだと考えたのです。

ゼミは7人ほどで、マーケティングやM&Aなど、それぞれが興味を持つ分野について研究を進めていました。宮重先生が企業の事例を豊富に示しながら導いてくださったので、社会に出ていない私たちでも、企業のリアルなイメージがつかみやすかったですね。

▲宮重先生のゼミメンバーのみなさんと

カナダ留学で磨いたチャレンジ精神

―カナダに留学されたそうですね。挑戦しようと思ったきっかけを教えてください。

3年生の4月から10カ月間、カナダのバンクーバー島に留学しました。成績の条件をクリアした人しか留学できない仕組みだったので、実は1年生のころは「自分には無理かも」と思っていました。しかし、入学してから周りについていこうと必死に努力を続けたところ、「私でも行けるかも」と道筋が見えてきて、留学に挑戦することを決めました。

―現地では、どのようなことに苦労しましたか。

最初の3カ月は、語学力が十分でなく授業についていくのに必死でした。クラスに留学生は私一人のこともあり、授業は現地の高校生と一緒。授業の前に「逃げ出したい」と思ったこともありました。それでも、何とか自分から周囲に話しかける努力を続け、3カ月を過ぎたころには英語を聞き取れる実感を持てました。

夏休みは、バンクーバーの語学学校で集中的に学習。9月からの新学期には新しい留学生が合流しました。その時、私はすでに5カ月間勉強していたので、自身の成長を客観的に見つめることができ、自信につながりました。

―留学中の楽しかった思い出など教えてください。

英語に慣れてからは、迷いなくクラスの友人に話しかけられるようになり、交流の幅がぐっと広がりました。現地の友だちとカフェやボウリングに出かけたことは、特に楽しい思い出です。

▲現地の友だちとボウリングへ

また、楽器の経験がないまま吹奏楽部に飛び込んだことも印象に残っています。最初は個人練習が中心でしたが、徐々にみんなとの練習にも参加させてもらえるようになりました。短い時間ではありましたが、一緒に演奏することができ、挑戦してよかったと感じました。当時は、とにかくいろいろなことを経験してみたいという気持ちが強かったですね。

ホームステイ先は、2歳、4歳、6歳の子どもがいる、とてもにぎやかなご家庭でした。留学生の受け入れに慣れた親切なご夫婦で、子どもたちと遊んだり会話をしたりする中で、暮らしの中から自然と英語を学ぶことができました。帰国するときは、ホストファミリーや留学生仲間との別れがつらく、本当に寂しかったです。

▲ホストファミリーに日本のお菓子を紹介している春本さん

―帰国後の学校生活について教えてください。

カナダ留学中、日本にいる学生会に所属していた友人から声をかけてもらい、4年生から学生会に参加しました。「副委員長」のつもりで承諾したら、よく見たら「副会長」と書いてあって驚いたのを覚えています(笑) 私は学生会の経験がなかったため、本当に自分に務まるのだろうかという不安もありましたが、せっかく声をかけてもらったからには、その期待に応えたいという思いで挑戦することにしました。

学生会の仕事で一番記憶に残っているのは、カッターレース大会に合わせて学内イベントを企画したことです。スポーツ系の競技だと、クラスの男女比や学科によって差が出てしまうので、「チームワークで勝負できる企画にしたい」と考えて、クイズ形式のゲームを提案したのです。

ところが、イベントの2日前にカッターレースが中止に。学内のイベントも中止にするかという話が出たのですが、「みんなが楽しみにしてくれている」と学生会のメンバーで急遽新しい企画を加え、先生たちにも交渉して何とか実施にこぎつけました。みんなが楽しむ様子を目にして、やはり「やってよかった」と心から実感しました。

▲学生会が企画したクイズイベントの様子

「面白そう」のアンテナを大切に

―金沢大学に進学した経緯を教えてください。

入学時から大学編入を前提に考えていました。金沢大学に進学した理由は、「融合学域 先導学類」という聞き慣れない学類名が目に入ったからです。

調べてみると、文理の枠を越えて幅広い領域の学びが得られる場所だと知り、「面白そう!」と直感しました。アントレプレナーシップやデザイン思考など、イノベーションを生み出すための考え方を学べることも、この学類に魅力を感じた理由の一つです。「新しい価値を生み出す」という考え方に触れられる環境はとてもワクワクするもので、高専を選んだ時と同じ期待感を持てたので、第一志望で受験しました。

―現在の研究や活動を教えてください。

高専のゼミで取り組んでいた研究を発展させ、「メンバーの働きがいを高めるマネージャーの育成」をテーマに研究しています。大学の授業で先生が「企業と共同で人材育成の研究をしている」と自己紹介されていたのを聞いて、先生に直接話しに行ったのです。高専での研究内容についてプレゼンしたところ、その先生のゼミで研究に参加させていただけることになりました。現在は、必修で所属しているプロジェクト活動のゼミに加え、その先生の研究室のゼミにも参加し、研究を進めています。

大学では演劇部にも入りました。以前から舞台づくりに興味があり、新入生歓迎会で演劇部の発表を見て、そのレベルに感動したのがきっかけです。編入生なので授業数が多く、ゼミもあるので、参加できない日もあるのですが、舞台づくりを実際に経験できたり、仲間から多くのことを学んだりと、とても充実した時間を過ごしています。興味があったことにチャレンジできて良かったと思っています。

▲演劇部のみなさんと

―高専の雰囲気との違いは感じますか。

入学後に驚いたのは、周りの学生の積極性です。「大学生は遊んでいる」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、大違いでした。自主的に放課後の英会話グループに参加したり、地域の活性化につながるイベントに参加したりと、自身が興味を持っていることにうまく時間を使っている人が多いと感じています。私自身、大学で出会った仲間から刺激を受けながら、自分の視野がどんどん広がっています。

―今後の目標を教えてください。

今は3年生で、これから就職活動が本格化します。私の夢は「人に感動を与える仕事に就くこと」。この就活の軸も、高専時代の経験が糧となっています。

北斗祭(文化祭)でクラスの企画をまとめたときや、学生会のイベントでみんなが楽しんでくれたとき、留学先で日本文化を紹介し、それをきっかけに興味を持ってくれる人がいたとき。「誰かの感情が動く瞬間」に関わることに、私は一番やりがいを感じてきました。業界や職種はまだ具体的に決めていませんが、どんな形でも「感動」をつくれる仕事に就きたいと思っています。

―最後に、高専生へのメッセージをお願いします。

高専の5年間は、本当に自分の興味を深く掘り下げられる時間です。高校3年生という受験勉強に追われる時期に、高専生は留学や資格取得、研究、課外活動など、自分の好きなことに時間を使えます。私自身、留学も学生会も、高専時代に経験した「挑戦」や得られた「刺激」のすべてが、今の自分につながっています。5年間の学びや経験があったからこそ、自分が本当にやりたいことや進みたい方向性を見つけることができました。

また、多様な考え方や価値観を持つ先生や学生との出会いも高専の大きな魅力です。環境から刺激を受けることで自身の視野を広げ、物事を深く考える習慣が身に付きました。

これから進む道に迷ったときは、「ワクワクするかどうか」という視点で考えてみてもいいかもしれません。そのワクワクを大切にして動いた経験が、きっとこれからの力になるはずです。

春本 真那
Mana Harumoto

  • 金沢大学 融合学域 先導学類 3年

春本 真那氏の写真

2026年3月 富山高等専門学校 国際ビジネス学科 卒業
2026年4月 金沢大学 融合学域 先導学類 3年次編入

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