2023年も『月刊高専』をご覧いただき、誠にありがとうございました。今年で公開記事数は累計400本を超えることになりましたが、これもひとえに、読者の皆様、取材にご協力いただいた皆様のおかげです。厚く御礼申し上げます。
さて、2022年の年末に『月刊高専』にて「年間アクセス数ランキング」を発表しましたが、2023年も本記事にて年間アクセス数ランキングを発表しようと思います。ただし今年は、「集計期間(2022年12月12日~2023年12月10日)内に公開された記事」に限定してランキング化することにしました。
集計期間内に公開した記事は計92本です。年末の振り返り記事として、ぜひご覧ください。
※取材をお引き受けいただいた方の肩書や取材内容は、取材当時のものです。
<第10位><国語編>国立高専の入試ってどんな内容なの? 月刊高専スタッフが実際に解いてみた!
「高専の入試ってどういうものなのか?」という素朴な疑問から始まったこちらの記事が第10位にランクインしました。実際に入試問題を解いた月刊高専のスタッフ2名による独自の感想を述べています。実は、2022年の年間アクセス数ランキングの記事を除くと、取材や現地レポートを行っていない初めての記事になっており、月刊高専としてはある意味斬新と言える企画かもしれません。
高専入試<国語編>の記事はコチラ
<第9位>大学での研究で自信がついた! 進学でも就職でも、「高専出身」というユニークな経験が「個性」になる
岡山大学 大学院自然科学研究科 機械システム工学専攻 博士前期課程
山縣 充紀 氏
宇部高専の機械工学科を卒業後、岡山大学へ進学し、現在は同大学院の博士前期課程2年目となる山縣充紀さんへの取材記事です。大学では機械設計学を研究対象にされていましたが、その研究活動は大変ハードだったとのこと。その困難さを乗り切るために山縣さんが心がけたことなど、高専出身から大学に進学することでどのような変化があったのかが分かる記事になっています。
山縣さんの記事はコチラ
<第8位>規則正しい生活で学習習慣を確立! 苫小牧高専の学生寮での1日に迫る
苫小牧高専の男子寮「蒼冥寮(そうめいりょう)」と女子寮「楓和寮(ふうかりょう)」について、寮務主事の中村努先生と2名の寮生に取材した記事です。昨年の年間アクセス数ランキングでも福島高専「磐陽寮」の記事が第9位でしたが、今年も学生寮の記事がトップ10に入りました。苫小牧高専での寮生活のリアルを感じ取れる記事になっています。
苫小牧高専 蒼冥寮・楓和寮の記事はコチラ
<第7位>早大理工が高専生のための編入学制度を開始! 「2年次編入」を導入した早稲田大学ならではの理由と、そのメリット
2023年1月16日、早稲田大学が理工系の3学部(基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部)で、全国の高専生を対象とした新たな編入学制度(指定校推薦)を2024年度から導入すると発表したことを受け、取材した記事となっています。高専生が大学に進学する場合、その大学は国立であることが多いです。そんな中、なぜ新たに編入学制度を設けたのかなど、その経緯や中身について石山敦士先生と渡邊亮先生(ともに先進理工学部 電気・情報生命工学科 教授)にお伺いしています。
早稲田大学の記事はコチラ
<第6位>いかに「地理」や「社会の見方」を伝えるか。「地」を知ることで、ものづくりに生かせることが必ずある!
沼津工業高等専門学校 教養科 教授
佐藤 崇徳 氏
沼津高専で社会科教育をされている佐藤先生の記事です。学生時代から研究されていた地理学を専門としつつ、最近では主権者教育や金融教育も手がけていらっしゃり、「社会の見方」を学生に身に付けてもらうよう授業されています。モノづくりにおいて「地」を知ることがいかに重要なのか、佐藤先生の考えを伺った記事になっています。
佐藤先生の記事はコチラ
<第5位>高専OG初の校長! 15年掛かって戻ることができた、第一線の道でやり遂げたいこと
鹿児島工業高等専門学校 校長
上田 悦子 氏
高専OGで初の校長になられた、鹿児島高専の上田先生の取材記事がトップ5に入りました。現在に至るまでさまざまな転換点があり、学生時代、会社員時代、結婚・子育て、大学院、高専教員それぞれで何を思ってこられたのかお尋ねしています。また、現在の高専生や女子学生に伝えたいこともお話しいただいています。
上田先生の記事はコチラ
<第4位>「前例がない」を覆し続ける——ローラーコースタープロジェクト 有志6名の、3年目の挑戦!
小山高専の機械工学科・電気電子創造工学科・建築学科のメンバーが集まるCraft Team「STARSS(スターズ)」が行ったローラーコースタープロジェクトの取材記事です。山下先生(機械工学科 教授)や大和先生(建築学科 准教授)のサポートを受けつつ、メンバーそれぞれで役割分担を行って協力し合いながら製作したローラーコースター「Eagle」。その誕生までと、STARSSの今後についてもお話しいただいた記事になっています。
ローラーコースタープロジェクトの記事はコチラ
<第3位><数学編>国立高専の入試ってどんな内容なの? 月刊高専スタッフが実際に解いてみた!
月刊高専スタッフが高専入試を実際に解いてみた本記事。<国語編>は第10位にランクインしましたが、<数学編>はトップ3入りです。<数学編>問わず、そのほかの高専入試系の記事は、公開時だけでなく、令和6年度入試が迫ってきた11月くらいのタイミングから再びアクセスが増えてきました。受験勉強の箸休めとしても、ぜひご覧ください。
高専入試<数学編>の記事はコチラ
<第2位>「好き」がすべてのエネルギー。研究と教育の両面で制御工学の未来を照らし、豊かな社会へ
大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 准教授
南 裕樹 氏
舞鶴高専を卒業され、現在は大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻で准教授を務めていらっしゃる南裕樹先生への取材記事が第2位となりました。舞鶴高専での学生生活は、「ロボット=つくること」だと考えていた南先生の転換期になったそうです。現在は制御工学の研究だけでなく、中高生などへの教育活動にも力を入れていらっしゃる南先生の取組について、お話を伺っています。
南先生の記事はコチラ
<第1位>高専生から東京工業大学の学長に。益学長が目指す大学改革と、高専への思い
東京工業大学 学長
益 一哉 氏
東京工業大学の学長を務められている益一哉先生は、神戸高専のご出身。益先生のこれまでを振り返っていただきつつ、東工大での教育、高専からの編入生が東工大に与える影響、そして今後高専が目指すべきことなど、さまざまなお話を伺いました。2023年12月13日の国大法改正によって、2024年10月1日に東京工業大学と東京医科歯科大学が統合し、「東京科学大学」が設立されます。将来の「科学」の発展のためにするべきことが何か、本記事をご覧いただくと垣間見えるかもしれません。
益先生の記事はコチラ
2023年の『月刊高専』——その傾向は?
以上がトップ10でした。高専や大学の教員・校長・学長や、現役の高専生、高専出身の学生、学生寮、入試系と、さまざまな分野の記事が並んでいます。1つの決まった傾向があるわけではなく、多種多様なタイプの記事が受け入れられていることが分かりました。
はっきりとした傾向はないものの、あえて1つ挙げるとするならば、入試系の記事が3本(高専入試<数学編>、<国語編>、早稲田大学編入学制度)トップ10入りしていることでしょうか。いずれも最大瞬間風速的にアクセス数を記録したわけではなく、特に冬の時期を中心にロングスパンでご覧いただいている記事です。公開後も長く読んでいただける記事づくりを、今後も目指していきます。
最後に、繰り返しにはなりますが、2023年も『月刊高専』をご覧いただき、誠にありがとうございました。『月刊高専』全体のアクセス数も昨年同様、日に日に上昇しています。これも読者の皆様、取材にご協力いただいた皆様のおかげです。2024年も、高専の魅力をお伝えするさまざまな記事を公開していきますので、何卒よろしくお願いします。
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