
多くの就職イベントがオンライン化するなか、熊本高専熊本キャンパスが「熊本キャンパスキャリアセミナー」を対面型で開催。徹底した感染症対策のなか行われたセミナーの様子を、お伝えします。
コロナ禍での対面型開催。万全の対策に加え、寒さとの戦いも
2020年12月16日(水)。最高気温6℃、最低気温マイナス2℃のなか、熊本県合志市にある熊本高等専門学校 熊本キャンパス 第一体育館において、企業総数140社、学生数149名(本科4年生121名/専攻科1年生28名)が集まる「キャリアセミナー」が行われました。

感染症対策が徹底された今回のキャリアセミナーでは、雪が舞うなか、体育館の出入口は常に全開。2階部分の全ての窓も常に開けており、さらに30分毎に体育館の換気扇を稼働していました。天井の高い体育館では、暖かい空気は上昇し、冷たい空気が下に溜まってしまうため、会場内では学生も企業もアウターを着たままでの参加。それでも寒く、休憩時間にはストーブの周りで暖を取り、手をかざしている姿が多く見られました。

参加学生は入館前に検温と手指の消毒、マスク着用はもちろん必須です。また、従来は参加可能な本科3年生以下は、密対策により今回は不参加に。
出展企業の参加人数も1社2名までと制限、入館前の消毒と検温、マスクに加えフェイスシールドの着用を必須としていました。

熱心に企業の話に耳を傾ける学生たち
今回のキャリアセミナーは午前の部と午後の部の2部制。いずれも時間割制となっており、学生は希望に基づいて事前に作成された時間割に沿って企業ブースをまわる形式でした(交流タイムを除く)。効率よい仕組みにより、1日で最低8社の業界・企業研究が可能となり、熱心に企業の話に耳を傾ける学生の姿が多数みられました。

キャリアセミナーを担当されました、制御情報システム工学科中島栄俊先生にお話を伺いました。
「熊本高専熊本キャンパスでは、昨年度からメディア総研様にお手伝いいただき、学内でのキャリアセミナーを実施しております。年度当初の予定では、今年度は本科1年生から4年生、および専攻科1年生が参加する大規模なイベントとなるはずでしたが、開催直前の12月上旬の段階でコロナウイルスの感染が拡大しておりましたので、参加者を本科4年生および専攻科1年生のみとし、換気・消毒・ソーシャルディスタンスの確保等の感染対策を十分にとったうえで実施させていただきました。
正直、中止することも検討いたしましたが、今年度はほとんどの学生が夏季インターンシップに参加できず、それゆえ就職に対する不安を抱えておりましたので、どうにか実施し様々な企業の情報を学生たちに提供したかったというのが本音です。
キャリアセミナーの実施を無事に終え、学生たちの就職に対するスイッチが入ったのではないかと思っております。来年度は是非とも今年度予定していた本科1年生から参加できる大規模なイベントにしたいと考えております。」
熊本高等専門学校熊本キャンパス
〒861-1102 熊本県合志市須屋2659-2
TEL:096-242-2121(代表)
http://kumamoto-nct.ac.jp/general/school/facilities/kumamoto.html
熊本高等専門学校の記事



アクセス数ランキング
- 異国で挑戦を続けて27年——学生とともに悩み、考え、ICTで地域の暮らしに寄り添う
- 鶴岡工業高等専門学校 創造工学科 情報コース 准教授
金 帝演 氏
- 「高専生はかっこいい!尊敬する!」学生に厳しかった安里先生の、考えが変わったきっかけとは
- 新居浜工業高等専門学校 機械工学科 教授
安里 光裕 氏
- 高専から日銀へ、異色のキャリアの軌跡。数字だけでは見えない、経済の本質をたどる
- 日本銀行 調査統計局 物価統計課 企画役補佐
大橋 一平 氏
- 高専初の「春高バレー」出場!松江高専を全国の舞台に導いた、教員の熱い思いとは
- 松江工業高等専門学校 数理科学科 教授
村上 享 氏
- 幹部自衛官から大学研究者へ転身、そしてベンチャー創業。全ての経験を、目の前にいる高専生の学びにつなげたい
- 東京工業高等専門学校 機械工学科 准教授
原口 大輔 氏
- 「突き詰めたい」という気持ちが原動力。地域の人たちと地理、観光開発の関係性を解き明かす観光地理学
- 東京都立産業技術高等専門学校 品川キャンパス ものづくり工学科 一般科 助教
朝倉 槙人 氏
- 教員の傍ら、博士号を取るために大学院へ。目指すは高専の価値を高める教育
- 呉工業高等専門学校 建築学科 助教
河﨑 啓太 氏