ウイスキーを中心に、多種多様なアルコール飲料を展開している「サントリースピリッツ株式会社」。同社の蒸溜酒事業は、世界の三指に数えられるまでに成長しています。和歌山高専 生物応用化学科出身の若手社員3名にインタビューしました。
お客様の笑顔のために挑戦する、やんちゃな技術者たれ
サントリースピリッツ株式会社は、90余年前に日本で初めて本格的なウイスキーづくりを手掛けた創業の精神を受け継ぎ、ウイスキーをはじめ、RTD(缶チューハイ、缶カクテルなどの低アルコール飲料)、焼酎やリキュールなど幅広い酒類事業を展開しています。
イギリスの世界的な酒類コンペティション「International Spirits Challenge」で「響21年」が最高賞を受賞。数々の権威ある賞を獲得しており、同社が極めてきた品質と製造技術は世界に認められています。
また、年間の新製品が100品目を超えるRTDは、多様化する市場のニーズを先取りしながら、高品質を維持しつつ効率的でスピーディーな生産を可能にする最新鋭設備と、その設備能力をフル活用する幅広い技術力が必要とされています。
サントリーグループは、2020年度の高専生採用数がNo.1。機械、電気・電子、制御、物質・生物化学系など、幅広い学科卒の高専OB・OGが800名以上活躍しています。
高専OB・OG社員インタビュー
-サントリースピリッツに入社したきっかけを教えて下さい。
芝さん:サントリーの会社説明会で「お客様をワクワクさせる製品を作っています」と説明されていたのを聞き、即入社を決めました(笑)。実は高専4年生で出場した英語プレゼンテーションコンテストで、「自分の技術やものづくりで、人々をワクワクさせたい!」と宣言していたので、「やりたいことを見つけた!」と、ビビッときました!
岩本さん:私は同じ研究室だった芝さんからサントリーを勧められ、高専で開催されていた会社説明会で興味を持ち、実際に工場見学にも行きました。働かれている方の制服がカッコよくて、実は制服に憧れて入社したといっても過言ではありません(笑)。
清水さん:学生の頃からウイスキーが好きで、日本を代表するウイスキーを造っている蒸溜所で働いてみたいと思っていました。数年前に同じ研究室を卒業されていた芝さんを知人づてに紹介してもらい、その後サントリーの会社説明を受け、興味を持ったのがきっかけでしたね。
-実は3人とも、和歌山高専 デフィン研のご出身なんですよね!
芝さん:私はヒトデに興味があったので、ヒトデの研究をやらせてもらっていました。デフィン先生は常に全力で本気だったので、いい影響を受けましたね。仕事も研究も、言われたことだけやるのではだめなんです。「自分で考えて動くこと」や「ひとつのことを突き詰めていくこと」がデフィン研で身に付いたので、それは仕事に直結しています。
岩本さん:私は和歌山高専裏の貝類の研究をやっていました。デフィン研は、テーマを与えられたら自分たちでやっていく方針だったんです。卒研も仕事も「納期があって段取りは自分で決めていく」ので、卒研での経験が仕事に生きていますね。先生からの無茶振りは確かにありましたが、「やったるわ!」と逆に火が付いていました(笑)。
清水さん:私は、本当はハゼがやりたかったんですが、コロナの影響もありナメクジの研究をやっていました(笑)。そこで、多くのデータをまとめる力やスケジューリング力をつけることができましたね。
「高専で良かった」というより、「デフィン研でよかった」と思える学生時代でした。卒研を通して「どう仕事を進めていけばいいか」が、身につきましたし、対応力含め、デフィン研で人間として鍛え上げられましたと思っています。
-そうだったんですね!現在の仕事内容や、やりがいについて教えてもらえますか?
芝さん:商品をお客様にお届けする最終工程の「包装部門」で、フィラーオペレーターを担当しており、容器の洗浄・中味の充填・キャップの巻締などを行う設備を稼働させています。製品の最終工程なので、品質管理や防虫など、細かく気を配っています。
職場環境は努力すればするほど良くなるので、気がついたことがあればどんどん提案し、改善するようにしています。入社年数は関係なく、意見を受け入れてくれる社風にはやりがいを感じています。
岩本さん:山崎蒸溜所で、ウイスキー原酒の製造オペレーションや、醗酵工程の設備保全管理を行っています。主に麦芽の仕込みや蒸留をして、「ニューポット」と呼ばれる原酒を製造する工程を担っています。
固体の麦芽から、無色透明の液体である「ニューポット」までの大きな変化がある部署なので、担当する工程は“ウイスキーづくりの花形”だと思っています。自分たちの働きが製品の製造に貢献していることを、日々実感していますね。
清水さん:私は岩本さんの後工程である、「ニューポット」を貯蔵してウイスキーの濾過する工程を担当しています。私も自分の工程は“ウイスキーづくりの花形”だと思っています(笑)。濾過ではウイスキーの味や見た目を整える作業であり、瓶詰前の最終工程です。そのため、私が手を加えたウイスキーがそのままお客様の手元に届きます。緊張感はかなりありますが、直接中味に関わる工程なので、やりがいを感じますね。
芝さん:私も包装部門は“花形の仕事”だと思っていますよ!(笑)。一日に10万本以上のウイスキーを製造していますが、 お客様にとっては手に届く「1本」が大切な1本なので、不良品やトラブルが絶対に無いよう、妥協せず「美味美装」を心がけています。
-みなさん花形のお仕事なんですね(笑)。今後の目標は何ですか?
芝さん:何でも出来る先輩・上司になって、周りを鼓舞していける存在になりたいですね。「包装の事は、芝に相談すれば良い」と言われるくらい、その道のプロになりたいです。同じ部署に目標としている先輩がいるので、その人を目指して日々努力していきます!日本だけでなく、世界のお客様を笑顔にする製品をこれからも製造し、そのこだわりや魅力を伝えていきたいです。
岩本さん:ウイスキーの醸造が出来る人は、日本でもとても少ないので、日々プライドを持って業務に励んでいます。現場の最前線をもっと極めていきたいですし、海外の蒸溜所も行ってみたいですね。広い視野で醸造の知識や技術を磨いて、日本でも世界でも戦えるようになりたいです。
清水さん:今後はウイスキーのみならず、他の洋酒についても働きながらどんどん学んでいきたいですね。サントリースピリッツでは日本人の味覚に合った洋酒づくりを常に目指しています。いつかは日本の酒文化発展に貢献できるような人間になりたいと思っています。
-高専生にメッセージをお願いします。
芝さん:高専生は人数が少ないので、そこで学べること、経験できることはとても貴重だと思います。机での勉強だけでなく、あらゆる場所で様々な経験を積んで、魅力あふれる人になってほしいですね。好きなことを突き詰めて挑戦すれば、高専での経験がそのまま自分自身の価値に繋がると思います。
清水さん:本科を卒業した時点でまだ20歳なので、まだまだ若いです。仮に失敗しても、そこから十分やり直すことができます。先の人生を卒業時に決めきってしまうのはもったいないので、広い視野でやりたいことを見つけてやってみることが大切だと思いますね。
岩本さん:卒業研究が忙しいなか、人生の大きな選択肢である就職活動に悩みを抱えている方々も多いと思います。そんな時期でもしっかり企業を比較することが、自分に合った企業を探す上でとても大切だと思います。
当社で行っているインターンシップや工場セミナーなどに参加してもらえれば、サントリーにしか無い様々な魅力を知ってもらえると思います。このインタビューが、サントリーに興味を持つきっかけになってくれれば嬉しいですね。
―みなさん、貴重なお話をありがとうございました!今後も「やってみなはれ」精神で、活躍されてくださいね!
サントリースピリッツ株式会社(サントリーグループ)
〒108-8503 東京都港区芝浦3-1-1 田町ステーションタワーN
TEL:050-3182-1115
https://suntory.co.jp/recruit/expert/
※12/21(火)からWEB型の「放課後インターンシップ」が工場別で開催されます。
応募・詳細については下記URLからご確認ください。
https://www.suntory.co.jp/recruit/challenge/technical/
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