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実際の現場で知識が生かせる! もっとたくさんの工事に携わって、現場の良さを発信していきたい

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八戸高専を卒業後、「穂積建設工業株式会社」で働かれている田澤身友希(みゆき)さん。お姉様が八戸高専出身ということもあり、高専への進学を決められました。「授業が今役立っている」と語る田澤さんに、高専時代の思い出や、仕事への思いを伺いました。

八戸高専では男女関係なく楽しんでいた

―田澤さんが八戸高専に進学されたきっかけを教えてください。

小さいころから絵を描いたり、モノをつくったりするのが好きな子どもでした。自由工作で貯金箱をつくったり、軍手で指人形をつくったり、漫画のキャラクターの絵を描いて、家で遊ぶのが好きでしたね。

雪の中、そりで遊ぶ田澤さんとお姉さま
▲幼少期の田澤さん(下)。上にいらっしゃるのはお姉様

高専を知ったきっかけは、八戸高専に通っていた2つ年上の姉です。授業で建築の模型をつくるなど、いろいろな話を聞いているうちに高専が気になり始めたので、体験入学に行きました。そこで、廊下にたくさん並ぶ建築模型を見たり、テトラポットを積み上げる体験をしたりして、進学を決意したんです。

当時は明確な将来の夢はなかったのですが、体験入学で「高専に進めば専門分野を突きつめられる」という印象を持ちました。実験室でさまざまな実験器具を目にして、研究に対する興味が湧きましたし、「就職活動の際に有利である」ということを耳にしたのも決め手になりましたね。

―八戸高専に進学されてみて、いかがでしたか。

教室でスマホを持つ田澤さん
▲放課後の田澤さん

姉が建設環境工学科(現・環境都市・建築デザインコース)にいることもあって、同じ学科を選びました。土質土木の清原先生の「土の性質を調べる」という授業が楽しかったですね。現在は「穂積建設工業株式会社」で働いていますが、仕事でも土の性質を知るため、専門の業者に含水比試験を行ってもらい、その試験結果を確認する業務があるので、学生の時にそれを経験できて良かったです。

また、クラスメイトと6~7人で、30分歩いてラーメンを食べに行った記憶があります。すごく寒かったので、ラーメンがあったかくて美味しかったのですが、また30分歩いて帰らないといけなかったので、結局寒かったですね(笑)

ラーメン屋へ向かう田澤さんとご友人
▲ラーメン屋へ向かう道中にて

もともとみんな個別行動が好きだったので、男女間の壁は感じなかったです。男女関係なくなじめる雰囲気だったので、女子が少ないことに悩むことはなかったと思います。

-高専時代はどのような部活に所属していたのですか。

5年間硬式テニスをやりました。中学生のときは陸上部だったんですが、もともとテニスをやりたかったんです(笑) それが高専に入ってかないました。

テニス部の皆さま
▲高専4年生の頃、テニス部の1コマ

男女混合で練習していたので、男子の練習量を女子もこなしていくんですよ(笑) 基礎体力がかなり付きました。その練習の成果で、4年生のときの高専大会で、ダブルスで東北大会3位になりました。あのときは本当に嬉しかったです!

男子20人、女子6人という人数構成でしたが、男女ともに仲が良く、仙台までのバスの中でわいわい話した記憶があります。練習はきつかったですけど、頑張ってよかったです。

日常生活と衛生学の結びつきを研究

-卒業研究はどのようなことをされたのですか。

卒業研究は水環境工学の矢口先生の元で、「八戸高専のプールと加湿器の衛生学的水質調査」を行いました。普段の生活と衛生学の分野との結びつきについて深く知りたいと思ったことが研究のきっかけです。

内容としては、3か月ほど加湿器を稼働させ、その間一度も掃除せずに採取した水をシャーレに入れて、レジオネラ菌などが繁殖していないか調べるものでした。水垢がピンク色になるほど菌は増えていたのですが、身体に害が出るような菌は見つからなかったです。

加湿器と書かれたシャーレ
▲採取した水を入れているシャーレ

データが出やすいものじゃないと卒業研究が成り立たなかったので、最初のテーマ決めには悩みました。加湿器やプールなどのように日常生活で使用するものの衛生管理について調べることができたのは楽しかったです。

-自主探究もおもしろいテーマで研究されたそうですね。

夏休みの自主探究では、「夏場のお弁当の菌の増え方」について調べたんです(笑) お弁当のお米や卵焼きなどをそれぞれシャーレに入れて、時間の経過とともに菌がどれほど増えるかを研究しました。

口を付けた食材だったらなおさら、一気に菌が増えるんですよね。衛生分野に興味があって、日常的なものと組み合わせられないかと始めた自主探究でしたが、細菌数を調べるうちにあまりお弁当が食べられなくなってしまって。ちょっと後悔しています(笑)

高専で頑張ってきてよかった! 現場管理の仕事に奮闘中

―進路を決める際に、就職を選ばれた理由を教えてください。

夜、お友達と並んで写真に写る田澤さん
▲高専生の頃の田澤さん。インターンシップにて

とにかく早く自立したかったので、就職を選びました。「現場監督として、大きな橋や道路をつくる仕事に携わりたい」という夢があり、大きな構造物や道路をつくっている「穂積建設工業株式会社」を選びました。

面接時は緊張して「やっていけるかな」と思いましたが、「やりがいのある仕事ができる」と社長に背中を押されて、「頑張ろう」と決意しましたね。

―現在はどのようなお仕事をされているのですか。

主に工程や品質、安全の管理などといった現場管理の仕事を行っています。

工程管理では、工事全体の流れを把握し、作業期間を考慮しながら、工期内に工事が完了するよう日程調整を行います。品質管理は、設計以上の品質が確保できているかの確認と管理です。安全管理では、工事中のけがや事故発生を防ぐための設備整備や、作業員への注意喚起を行います。

仕事中の田澤さん
▲舗装後の交通開放温度を確認する田澤さん

構造物の設計自体は仕事ではやりませんが、設計の知識がないと実際の出来上がりが分からないので、高専での知識が今すごく役に立っていますよ。土質工学やコンクリートの知識が全くない状態で現場に出ていたら、分からないことが多くて困っていたと思います。高専の授業で学習した内容は、実際の現場で生かせるところがいいですね。

ヘルメットを着用し、仕事中の田澤さん
▲アンカーボルト挿入孔の削孔長を確認する田澤さん

最近では、自分の故郷の道路を修繕する工事に携わっていましたが、地域の皆様に協力してもらいながら、工事を無事に、かつ綺麗に完了できたことに非常にやりがいを感じました。住民の方にも「綺麗にしてくれてありがとう」と言われたので、嬉しかったです。

橋台を上から見た様子
▲2021年に田澤さんも工事で携わった橋台

まだまだ経験は浅いので、もっとたくさんの工事に関わりたいと思っています。女性の現場監督は少ないので、今後は私なりに現場の楽しさの発信を続けていきたいです!

―現役の高専生にメッセージをお願いします。

高専で過ごした5年間は決して楽な道ではなかったです(笑) でも、土木の現場監督として働いている今、その5年間は絶対に無駄ではなくて、むしろ有意義な時間だったと思いますし、私自身頑張ってきてよかったと思っています。

将来のことを考えるのも大切ですが、部活動や友達との学生生活という「今」を楽しみながら、自分の興味のある分野を突きつめてほしいです。ぜひ、高専で様々なことに興味を持って取り組んでみてください!

田澤 身友希
Miyuki Tazawa

  • 穂積建設工業株式会社 土木部

田澤 身友希氏の写真

2019年3月 八戸工業高等専門学校 建設環境工学科(現:環境都市・建築デザインコース) 卒業
2019年4月より現職

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