
コンサルティングやフリーランス人材の紹介など、さまざまな事業で企業の課題解決をサポートしている「INTLOOP株式会社」。実力主義とやる気のある人にチャンスを与える社風で、高専卒者も大卒も関係なく活躍できるフィールドがあります。代表取締役 林 博文さんにお話を伺いました。
コンサル・人材・テクノロジーで、企業の課題を解決する
―どんなことをしている会社ですか?

INTLOOPでは、大きく4つの事業を行っています。経営課題の解決や企業の変革を支援する「コンサルティング事業」と、経験豊富なプロフェッショナルなフリーランス人材を支援する「人材ソリューション事業」、システム開発や導入支援などのサービスを提供する「テクノロジーソリューション事業」、そしてデジタル戦略などデータを活用しビジネスモデルの変革を支援する「デジタルトランスフォーメーション事業」です。
私がもともと、外資系コンサルティング企業の出身ということもあって、コンサルティング事業が祖業です。具体的に言うと、企業の課題がどうすれば改善されるか、我々が作戦をたてて業務改善やシステムの変更、ITの導入までを支援しています。
例えば、製造業で商品の在庫を減らすために、数か月先までの出荷量を正確に予測するシステムの導入を支援したり、電子決済や顔認証システムなど、どんどんIT化する小売業の仕組みづくりを支えたりしています。保険会社や農林水産省など自治体の仕事も含め、業種問わず様々なお手伝いをさせていただいています。
―起業された理由は、「コンサルティング事業」を幅広く行うためですか?

もともと、会社を立ち上げようと思っていたビジネスは、「人材ソリューション事業」なんです。コンサルティングは前職の経験で得意だからやっています(笑)。
起業したのは2005年ですが、その頃から世の中にフリーランスとして働く方がちらほら出始めていました。フリーランスの方は、かなり腕のある方が多く、その自由な働き方を見て、将来的にこの働き方を目指す人は増えていくだろうと感じました。そこで、そういった方々をネットワーキング化するビジネスを行っていけば、将来的に需要が生まれると考えたんです。
最初はお金もなかったので、まず自分自身がコンサルのフリーランスとして売れるのかを試しました。自分自身を売り続けてコンサルティング事業は成長しましたが、その間にフリーランスで働く方は増え、フリーランス人材支援を行う競合も出てきたんです。
このままでは負けてしまうと思い、フリーランスコンサルのマーケットが拡大しつつある中、それ専門の求人サイトを持っている会社が全くなかったので、Webサイトの構築とWeb広告やSEO対策を推進するために、これまでコンサルティング事業で稼いだ資金を元手に投資モードに切り替え、一気にフリーランス人材をストックすることができました。
今では、登録者数が25,000名ほどになり、現在も毎月約500人の新規登録者が増えています。
―「テクノロジーソリューション事業」と「デジタルトランスフォーメーション事業」ができた経緯はなんですか?

フリーランスの支援はコンサルティングが得意な方が中心でしたが、当社に依頼いただく案件にはIT系のものが多かったため、システム開発のオーダーも多くなっていました。そこでシステム開発ができるプログラマーの部隊を作ろうと思い、社員を揃えて「テクノロジーソリューション事業」を立ち上げました。この事業ではAIやIOTなどの先端技術の導入支援まで行っています。
「デジタルトランスフォーメーション事業」は、我々の経験を基にしているんです。フリーランスの集客のためにWeb広告を出していましたが、Webマーケティングは積み上げた運用ノウハウが必要なんです。

最初は全てを外部の会社に依頼していましたが、コンサルティング出身ということもあり、毎月いただくレポートに納得できなくて(笑)。自社でマーケ戦略や運用方針の策定など上流部分をやってみると結果が上がってきたので、そのまま自社運用に切り替えることにしました。
今もお金を使って運用スキルを磨いているので、そのノウハウをお客さんに提供し、経営者目線で、広告効果を厳密な数値とレポートでまとめています。フリーランスの支援や、コンサルティングだけではなく、会社一丸となってさまざまなサービスを提供するビジネスを作っていこうと思っているんです。
社員に夢とチャンスを与えたい
―高専卒業者は入社後、どんな仕事を任されますか?
.jpg)
コンサルティングは大卒が多いですが、高専卒の社員もいますよ。入社後はITの仕事中心で1~2年程、プログラミングの仕事を担当してもらうことが多いです。ITの分野でまず実力をつけることで、お客様から評価していただくことも多いので、まずは武器を作ってからステップアップしてほしいと思っています。ただ、実力世界なので、モチベーション高く入社してもらえると嬉しいですね。
Webの世界で活躍する技術者は、どんどん若年化してきていますが、当社でも20代で事業部長になる人もいますし、プロジェクトマネージメントの仕事を担当している人もいます。モチベーションの高い方には必ずチャンスを与えます。
技術者の世界では学歴は関係ないので、高専卒と大卒は同じ土俵からスタートして、出世も実力主義です。その証拠に、コンサルティング事業の一番上のポジションに、高専卒業生がいますよ。
我々はコンサルティング会社としての側面だけでなく、自社のWebサービスを運営する事業会社としての側面もあるからこそ、いろんな仕事を経験できる機会があるんです。プログラムの現場だけでなく、プロジェクトマネジメントや、Webマーケティング、営業もできます。いろんなチャンスがあるからこそ、将来の最終的なキャリアの選択肢が広がると思います。
―今後、会社として目指している目標を教えてください。

社名の「INTLOOP」は「Introduction(紹介)」を「Loop(繰り返して)」いきたいという思いから生まれました。人と人を繋げば感謝されることを体感していますし、誰かに何かをしたら何かが返ってくる「ギブ・アンド・テイク」で世の中はできていると思っています。恩を送るという意味で、これからもいいサービスを提供し続けていきたいですね。
そして会社の規模を更に大きくしていきたいです。会社が小さいと、同じ仕事をずっと行うことになるので、変化や刺激が少なく社員が飽きちゃうと思うんです。それに、社員には給料をより多く渡したいですしね。若い子に夢を与えるために、会社をもっと大きくしてポジションを作ってあげないといけないと考えています。
将来的には、「10億稼げるビジネスを100個作る」予定です。やる気がある若い社員に責任とチャンスを与えて、10億稼げる社長を100人作りたいと考えています。すぐに手が動き、自走できる高専生が入社してくれると心強いと思っています。
INTLOOP株式会社
〒107-0052 東京都港区赤坂2-9-11 オリックス赤坂2丁目ビル6F
TEL: 03-5544-8040
https://www.intloop.com/
アクセス数ランキング
- 探究心と行動力で選んだ道を正解に。“挑戦の連鎖”はここから社会へと広がっていく
- 株式会社建設技術研究所 東京本社 河川部
小又 寛也 氏
- 幅広く知識を持っている=オンリーワン! 知らない分野に飛び込むことで培われた、自分を支える柱
- 東北大学大学院 工学研究科 ファインメカニクス専攻 修士2年
髙岡 勇佑 氏
- 「高専生はかっこいい!尊敬する!」学生に厳しかった安里先生の、考えが変わったきっかけとは
- 新居浜工業高等専門学校 機械工学科 教授
安里 光裕 氏
- 「研究が楽しい」「みんなで一緒にスタートが切れる」——高専生が進学先に奈良先端科学技術大学院大学を選んだ理由をご紹介
- 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 情報科学領域 博士後期課程2年
浦上 大世 氏
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 物質創成領域 博士後期課程1年
星川 輝 氏
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域 博士前期課程2年
山川 怜太 氏
- 思い通りに進まなかった時系列予測モデルを用いた研究。大切なのは「手札」を増やすこと!
- 立命館大学大学院 理工学研究科 電子システム専攻 博士前期課程 2年
小川 将広 氏
- プログラミング少年から高専教員へ。教育・研究・セキュリティの三本柱で、高専の未来を創る
- 長野工業高等専門学校 工学科 情報エレクトロニクス系 教授
伊藤 祥一 氏
- 教員の傍ら、博士号を取るために大学院へ。目指すは高専の価値を高める教育
- 呉工業高等専門学校 建築学科 助教
河﨑 啓太 氏