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高専が取り組む新たな動き

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最近の高専で流行っていることってあるのかな?

高専では社会の動きを見て、様々なプロジェクトや企画などが実施されています! その中でも特に注目されているものについてご紹介しますね。

今注目の半導体分野。その人材を育成

国立高専機構では2020年度から『高専発!「Society 5.0型未来技術人財」育成事業』内で、COMPASS 5.0(次世代基盤技術教育のカリキュラム化)のプロジェクトが実施されており、国立高専の教育プログラムをより高度なものにしようとしています。

COMPASS 5.0にはAI・数理データサイエンス分野やIoT分野などの6つの分野がありますが、その中には「半導体分野」もあります(※)。半導体産業は世界的に見ると、2030年ごろまでに現在の2倍程度の産業規模(1兆米ドル規模、SEMIジャパン予測)に拡大するとされており、高専に限らず、日本での半導体人材の育成は急務となっています。

※COMPASS 5.0には、GX分野として半導体と蓄電池が、DX分野としてAI・数理データサイエンス、サイバーセキュリティ、ロボット、IoTがあり、計6分野となっています。蓄電池は2024年度から追加されました。

そんな半導体分野は熊本高専と佐世保高専を拠点校とし、全国25校のブロック拠点校(旭川、釧路)・実践校が一体となって実施。半導体企業のエンジニアを講師に招いた授業や、半導体製造の基礎実験・実習など、企業や大学などとも連携した、実践的な半導体教育が進められています。

佐世保高専で2022年度に新設された「半導体工学概論」の講義の様子
▲半導体分野の拠点校である佐世保高専では、2022年度から半導体に関する科目を2つ新設しました。写真は「半導体工学概論」の講義の様子(2024年度)

ニュースでも半導体のことがよく取り上げられているね。

近年、世界の大手半導体企業などの工場が日本に進出しているんだ。高専では、これからさらに伸びる半導体分野について学ぶことができるようになってきているよ!

アントレプレナーシップ教育にも注力

高専では2022年度から「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」が始まり、アントレプレナーシップ(起業家精神)教育を進めることで、高専がスタートアップの教育拠点になることを目指しています

文部科学省では、高専を「実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関」と説明していますが、近年、高専発のスタートアップ事例が増えてきています(参照「国内外で注目される高専生!」)。また、高専を卒業した人が起業し、後に上場(※)したケースも多数あるんです。

※会社の株式を株式市場で取引(売買)できるようにすること。上場するためには「事業を継続的に行えるか」や「経営が健全なものか」など、様々な条件をクリアしないといけません。

実はスタートアップ教育に関する取り組みは2022年度よりも前から行われており、「全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト(DCON)」は、その代表例と言えます。このコンテストは「ものづくりの技術」と「ディープラーニング」を活用して制作した作品によって生み出される「事業性」を企業評価額で競うものです。

また、2024年3月には「第1回高専起業家サミット」を実施。全国の高専から50チームが参加し、ピッチ(短い発表)やポスター発表でビジネスプランが紹介されました。

第1回高専起業家サミットでのピッチの様子
▲第1回高専起業家サミットでのピッチの様子

起業する人ってカッコよく見えるなー!

起業するために必要な能力は、企業に就職した場合も役立つものだから、起業に興味がなくても良い経験になると思うよ!

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