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特色のある入試はあるの?

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高専に入学するには、一般的な学力選抜や推薦入試以外にも方法があるのかな?

一部の高専では特別な入試をしているところがあるよ。そのいくつかを、ここで紹介するね!

近年導入された選抜方式

高専では、新カリキュラムや新コースの誕生を受けて、新たな入試方法も生まれる場合があります。

例えば、佐世保高専の「DIGI⁺(でじたす)特別選抜枠」は、情報教育を強化するための新カリキュラムが設定されたことを受けて、2025年度入学者選抜から新設されました。この枠で入学した学生は「情報系基盤技術教育プログラム」を履修することが必須・卒業要件となっているほか、合格内定後から卒業に至るまで様々な支援や優先権が与えられます。

鳥羽商船高専の「高度情報エンジニア育成特別選抜」も、同校の情報機械システム工学科に高度情報工学コースを新設したことを受けて、2025年度入学者選抜から始まりました。受験者は課題解決型学習(プログラミング講座)やU16プログラミングコンテストに参加することができるほか、合格者は入学前学習を受けることができます。

また、仙台高専も2025年度から「情報と創造コース」が新設されたことを受け、同コースへの志望者向けの「自己推薦による特別選抜」が実施されています。仙台駅前のサテライトを拠点に企業や地域を巡って現場の課題に取り組み、協働による実践的な学びを深め、ものづくりと情報分野に長けた即戦力人材を育成します。

仙台高専「情報と創造コース」での学びの様子
▲仙台高専「情報と創造コース」での学びの様子

情報系のカリキュラムやコースが新しくできているんだね!

今回の3高専の取り組みは、すべて2023年に文部科学省の「大学・高専機能強化支援事業」で採択されたものなんだ。つまり、国の支援を受けて実施されるほど重要視されているんだよ!

STEAM教育/女性エンジニア養成枠——変化していく高専

STEAM教育に着目した入試も、一部高専で実施されています。

※Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術など)、Mathematics(数学)の5つの分野を統合的に学び、実社会での問題発見・解決に生かしていく教育のこと。ただしAについては、国際的に見ても定義はさまざまである。

八戸高専で実施されている「国際的エンジニア育成特別選抜」も、その内の1つです。将来グローバルに活躍できる技術者を育成することを目的とした特別な選抜制度で、合格条件には、同校が主催している所定のSTEAM教室の受講も含まれます。合格者は海外研修への優先参加や、国際寮への優先入寮などが可能です。

舞鶴高専では、現在行われている特別選抜の「地域創生型」「一般推薦型」に、2027年度から「STEAM型」が加わります。こちらも同校の公開講座およびコンテストが出願資格の対象の1つとなります。八戸高専、舞鶴高専だけでなく、高専全体でSTEAM教育の強化が実施されています。

また、いわゆる「女子枠」についても、新設の動きが出てきています。

奈良高専は2019年度入学者選抜から推薦入試の中に「女性エンジニアリーダー養成枠」を設けています。日本の産業界において女性技術者・研究者の割合が少ないことを受け、女子学生の比率を向上させることを目的につくられた枠です。

このような枠は2025年度まで奈良高専のみが実施してきましたが、神戸高専では2026年度入学者選抜より新たに「特別推薦選抜」を設け、その中に「高度情報人材養成枠」とともに「女性エンジニア養成枠」が用意されます。また、大阪公立大学高専では2027年度入学者選抜より推薦選抜の中に「女性エンジニア養成枠」が新設されます。

※高専女子に関する記事はコチラ
※大阪公立大学高専の入試制度変更や、同校の特徴などについて、月刊高専で取材しています。インタビュー記事はコチラ

大阪公立大学高専では、女子学生有志チーム「ROSE」による地域の小中学生を対象とした体験実習などを実施。入学後も女子学生が活躍できる環境があります
▲大阪公立大学高専では、女子学生有志チーム「ROSE」による地域の小中学生を対象とした体験実習などを実施。入学後も女子学生が活躍できる環境があります

高専によって、さまざまな入試が用意されているんだね!

今回取り上げた入試は、ほんの一部です。近くにある高専のHPをいくつか調べてみることをおススメします!

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