卵の殻を利用したシラスの改良~廃棄物削減を目指して~(鹿児島高専)

ー解決したい地域の課題を教えてください。
鹿児島県は年間降水量が全国の中でも多く、雨に伴う土砂災害が多く発生する。その原因として挙げられるのが鹿児島県本土面積の50%を占めるシラス土である。シラス土は水に弱いという性質を持っており土砂災害を減らすことが鹿児島県の喫緊の課題として挙げられている。
ーその課題を解決する、アイデアについて教えてください。
私たちはシラスに卵の殻を用いてシラスの短所である水に弱いという性質を改善し、土砂災害を減らすというアイデアを提案する。このアイデアによって雨が多く降ったときに土砂災害を減らせるということ以外にも、卵の殻という廃棄物の削減が可能になり、環境に配慮したものになると考えている。卵の殻の内膜の除去方法については、土の中に入れ、高温多湿の環境において除去する。入手方法は寮食堂の方々から入手して今は実験を行う。
ー現在の進捗状況について教えてください。
現在は強度試験を行い、強度と含水比、phを算出した。この実験で卵の殻の膜がうまく取れていなかったので、その効率の良い取れ方の検討と、鹿児島県の環境リサイクル課へ聞き込みを行った。

ー2026年1月24日(土)の最終審査会に向けて、今後の計画を教えてください。
鹿児島県霧島市とニーズについて話し合い、今後私たちの提案する技術が使えるのかの検討と、社会実装する中での試算を進めていく。
また、水に弱いというシラスの弱点を克服することができるのかという点に対して、水中養生の供試体での一軸圧縮試験も予定している。