ベストなベスト(福井高専)

ベストなベスト
 

ー解決したい地域の課題を教えてください。

私たちは、二次被害の防止、男女共同参画の推進、備えの低さという3つの課題を解決したいと考えています。

私たちの住む福井県は、高齢化率や共働き率が全国平均に比べ高いです。高齢者の方が二次被害で亡くなるというケースが増えており、南海トラフ地震の被害想定にも二次被害についての項目が追加されていました。

また共働き率が高く、家事育児と仕事との両立で忙しい女性が多いことが予想されます。防災活動への女性の参画は不可欠であり、男女共同参画を推進すべきだと考えています。

また私たちが集めたアンケートから防災グッズを備えていない人が約半数もいることがわかり、備えの少なさへの対応も必要だと考えました。

ーその課題を解決する、アイデアについて教えてください。

これら3つの課題を解決するために、私たちは防災ベストの開発、普及をしていきたいと思っています。防災ベストとは二次被害を防止するために必要なアイテムをベストに収納したものです。トイレを我慢するために水を飲まなくなり脱水症状になることがあるため簡易トイレ、そして口腔状態が悪くなると誤嚥性肺炎を起こす可能性があるため歯磨きシートなどのアイテムが入っています。普段使いできるようなベストにし、災害が起こったときにいつでも使えるようになっています。

▲開発を目指すベストのイメージ

ー現在の進捗状況について教えてください。

製造業の会社の総務の方にお話を伺い、福利厚生のことを聞いた。私たちのアイデアでは福利厚生や地域への寄付として会社に販売する予定だ。そのため、実際にどのような福利厚生があるのか、この商品があったら買うかなどを確認した。

その後、県内の繊維会社の方とミーティングをし、ベストの試作品を作ってもらえることになった。福井県勝山市というところにある繊維会社で、高い技術力を持っています。どのような機能があれば避難先で役に立つかを話し合い、今後内容を詰めていく予定です。

ー2026年1月24日(土)の最終審査会に向けて、今後の計画を教えてください。

まず、試作品を作るためにどのような機能が必要か話し合います。避難先での生活を体験するために日帰りキャンプなどを行ってはどうかという意見が出ています。そして具体的に必要なものが確定したら繊維会社の方と打ち合わせをして試作品を作ってもらいます。

その後、学校内と老人ホームと防災イベントなどで試着会を実施します。たりない機能をまとめて改善すべき点を挙げるところまでを審査会までの計画としています。